ADのCOJブログ

ゲームについてとかいろいろ

ターボデビルと燃え広がる戦火と僕

例えば遠くに転校することになって別れることになったカップルの話


そんなに社交的ではなかった僕に友達が紹介してくれたのがきっかけだった。

一目惚れとかそういうカッコいいものではなくて、徐々に好きになっていく感じ。一緒にいれば落ち着く。もっと一緒にいたい。

笑顔が素敵な彼女に僕はだんだんと恋に落ちていくのがわかった。


田舎の中学校だ。男女の付き合いは学校中にすぐ広まり、時には弄られもし、時には羨ましがられたりもした。それでも二人の仲は悪くなることはなかった。それが心地よくも感じていた。

少なくとも僕はそう思っていたし、これからもそれが続くのだろう。そう感じていた。



中学2年の12月。

別れよう。

彼女は優しい顔でそう口にした。


春に転校する。父親の仕事で遠い、名前も知らない地方に転校だという。


それがなんだ。それでもいい。かまわない。僕は君のことが本当に好きだからそんなことで別れたく…


自分に言い聞かすように言っていた僕の言葉を遮るかのように静かに、だけどしっかりと彼女は首を横に振る。


決めたことなの。私の我が儘。間違えないで、あなたのことが嫌いになったわけでも他に好きな人ができたわけじゃないの。


じゃあなんで?転校だけでそんな

遠距離恋愛でもやっていける。僕たちなら……


彼女の目を見るとそこで言葉が止まってしまった。

泣きそうな、でも必死に取り繕った微笑み顔でこちらを見つめてくる。

それはいつも見せてくれる笑顔ではなかった。彼女が僕に見せる初めての顔。

それを見ていると悲しくなってしまい、僕こそが泣いてしまいそうだった。

そんな悲しい顔の彼女に、僕はこれ以上何も言えなかった。



それからの3ヶ月間、別れることはなかった。が、義務的なお付き合いだった。放課後は一緒に帰ったし、休みの日は一緒に出かけた。

それはどこか空虚でただただ時間だけが過ぎてしまうだけに感じた。


嫌いになったわけでもない。ただ僕は彼女の転校が取り消されることを願う日々が続いた。



彼女がこの街から去ってしまう当日、僕は見送りに行くため駅に来ていた。

卒業にはまだ一年早い別れ。

春は近づいているがまだまだ3月の風は冷たい。

これで会えるのは最後と思うと話したいことは沢山あった、が話すことは他愛もないことしか出来ない。

電車が来るアナウンスが流れる。

じゃあ行くね。そう言った彼女に僕は

また会えるよね

そう問いかける。


彼女は少し下を向いて、また優しく僕を見る。彼女はいつも優しい顔で僕を見る。

最初に出会った頃から変わらない同じ表情。だけど今はそれが僕をとても淋しくさせる。


うん、きっとまた会えるよ。

彼女は僕に言う。その言葉が本当かどうかは分からない。ただそれでもそう言ってくれたことが僕にとっては嬉しかった。


じゃあ、行くね。再度言う彼女に僕は元気でまたね、と笑顔で言う。


最後までさよならは言わなかった。言う勇気がなかっただけなのかもしれない。

ただ遠ざかっていく電車をぼうっと見ているとまた明日も会えるんじゃないかと思ってしまう。


彼女とお揃いで買った自転車のキーホルダーを見つめる。一緒にどれにするか悩んだ思い出が蘇る。沢山の思い出はどれも楽しかった思い出ばかりだ。


そうだ、いつかまた会いにいこう。この世からいなくなったわけじゃない。

どれだけ時間がかかっても、また会おう。話せなかったことを沢山話そう。


次会えた時のことを楽しみに僕は訳もなく電車が行ってしまった方向に自転車を走らせる。

顔にあたる春風の冷たさが気持ちよかった。




J4から今まで、1年以上使い続けてきたアーテーやターボデビルや燃え広がる戦火が、覚えなければいけないカードを抑えるとかいった理由でスタン落ちしてしまう僕の気持ちを例えるとこんな感じです。